- 無料の「For Individuals」プランは月額0円。Tab補完とCommandリクエストが無制限で、Gemini系に加えてClaude Sonnet 4.6・Claude Opus 4.6・GPT-OSS-120bまで選べる
- 無料プランのレート制限は週次リセット。5時間ごとにクォータが戻るのはGoogle AI ProとUltraだけで、ここが有料との最大の差
- クォータは「1日◯回」では数えられない。エージェントの作業量に連動して減るため、Geminiモデルは共通枠をAPI価格比で消費する。残量は
/usageと/quotaで確認できる
01Antigravityの無料枠とは?0円で何ができるのか
Antigravityの無料枠は、公式の料金ページで「For Individuals」と表記されている月額0円のプランです。Googleアカウントでサインインすれば、クレジットカードの登録なしにエージェント開発環境の全機能を触れます。
Antigravity自体は、Googleがエージェント前提の開発プラットフォームとして提供しているデスクトップアプリです。公式ドキュメントの概要ページでは、システムコマンドの実行、ファイルの読み書き、ウェブ検索、SkillsやMCPサーバー経由での外部ツール連携、サブエージェントの管理、Chromeの操作、実装計画(アーティファクト)の作成が主要機能として挙げられています。無料枠でこの機能一式が制限されるわけではありません。公式のプラン説明でも、全プラン共通のベースラインとして「すべての製品機能へのアクセス」が明記されています。
無料プランで使えるモデル一覧
無料枠でいちばん誤解されやすいのが、モデルの制限です。公式ドキュメントのモデル対応表を見ると、無料プランでも上位モデルが一通り選べます。
| モデル | Free / Google AI Plus | Google AI Pro | Google AI Ultra | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| Gemini 3.6 Flash | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Gemini 3.5 Flash | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Gemini 3.1 Pro | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Claude Sonnet 4.6(thinking) | ○ | ○ | ○ | × |
| Claude Opus 4.6(thinking) | ○ | ○ | ○ | × |
| GPT-OSS-120b | ○ | ○ | ○ | × |
Anthropicの最上位モデルであるClaude Opus 4.6が、0円のプランでも選択肢に入っている点は押さえておく価値があります。むしろ制限がかかっているのはEnterpriseプランのほうで、Google Cloud経由の法人利用ではGemini系しか使えません。モデルはプロンプト入力欄の下にあるモデルセレクターから切り替えます。会話単位で保持される仕様なので、エージェントの実行中に切り替えても、走っている処理は変更前のモデルで完了します。画像生成にはNano Banana 2が使われ、UIモックアップや図の生成に回されます。
無制限で使える機能と、上限がある機能
公式の料金ページは、無料プランの内訳を4行で示しています。エージェントモデルへのアクセス、Tab補完が無制限、Commandリクエストが無制限、そして「Basic weekly rate limits(基本的な週次レート制限)」の4つです。
ここの読み分けが大事です。エディタ上のTab補完と、選択範囲に対するCommandリクエストには回数の上限がありません。コードを書きながら補完を受け続けるだけなら、無料枠でも走り切れます。上限がかかるのは、エージェントに一連の作業を任せるタイプの実行です。ファイルを横断して読み、コマンドを走らせ、ブラウザを操作するといった重い処理が、レート制限を消費していきます。
02無料枠のレート制限はどれくらい?リセットは週1回
無料プランのレート制限は、週単位でリセットされます。Googleは2025年12月5日の発表で、無料プランについて「プロジェクトの途中で早々にレート制限に当たるのを減らすため、より大きな週次ベースのレート制限へ移行した」と説明しています。一方、Google AI ProとUltraの加入者には優先アクセスが与えられ、クォータは5時間ごとに戻ります。
この差は体感に直結します。無料枠で重いタスクを朝に連投して上限に当たると、その週は待つしかありません。有料プランなら5時間後に手が戻ってきます。逆にいえば、1日のうち短い時間しか使わない人にとっては、週次リセットでも成立します。
消費量はリクエスト回数ではなく、エージェントの作業量で決まる
Antigravityのクォータは、「1日◯回まで」という数え方をしません。Googleは公式発表で「レート制限はエージェントがこなした作業量と相関しており、プロンプトごとに異なる。タスクが単純でエージェントが速く終えられるなら、より多くのプロンプトを送れる」と説明しています。
つまり、リポジトリ全体を読ませてリファクタリングを任せる1回と、1ファイルの関数名を直させる1回では、減り方がまったく違います。無料枠を長持ちさせたいなら、指示を小さく切って渡すほうが有利です。対象ファイルを明示し、ゴールを一つに絞る。この当たり前の作法が、そのまま残量の節約になります。
もう一点、2026年5月19日のプラン改定で、GeminiのFlash系とPro系のレート制限が統合されました。公式ブログによると、それまでモデルごとに分かれていた制限が「単一のレート制限」にまとめられ、API価格の比率に応じて差し引かれる方式になっています。安価なFlashを使えば同じ枠でより多く回せる、という設計です。Gemini以外のモデルは、引き続き別枠の固定レート制限で扱われます。
公開されている数字と、公開されていない数字の線引き
ここは正直に書きます。Googleは、無料枠のクォータを「1週間に何リクエスト」「1日に何回」という具体的な数値では公開していません。公式の料金ページは「Basic weekly rate limits」という表記にとどめ、詳細はプラン説明ページへのリンクで受けています。そのプラン説明ページも、Ultraは「最も潤沢」、Proは「より潤沢」、その他のプランは「意味のある量」という相対的な言い方です。
ウェブ上には「無料は1日20リクエスト」といった具体的な数字を挙げる記事もありますが、編集部が公式ページとドキュメント、公式ブログを確認した範囲では、その数値の出どころは見つかりませんでした。前述のとおり消費が作業量に連動する以上、回数で言い切れる性質のものでもありません。この記事では、裏の取れない数値は扱わない方針を取ります。自分の残量を知りたい場合は、Antigravity内の /usage コマンドで実際の値を見るのが確実です。
03無料枠と有料プランは何が違うのか
違いは3点に集約されます。クォータの回復周期、週あたりの総量、そしてAIクレジットを追加購入できるかどうかです。使えるモデルと製品機能は、無料でも有料でも共通です。
| 項目 | Free(For Individuals) | Google AI Pro | Google AI Ultra |
|---|---|---|---|
| 月額 | 0ドル | 20ドル | 100ドル/200ドルの2段階 |
| クォータの回復 | 週次リセット | 週次上限に達するまで5時間ごと | 5時間ごと(最も潤沢) |
| 週次レート制限 | 基本の週次制限 | 無料より高い | 最上位 |
| Tab補完・Commandリクエスト | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 使えるモデル | Gemini系・Claude 4.6系・GPT-OSS-120b | 同左 | 同左+サードパーティモデルへのアクセス |
| AIクレジット | 対象外 | 購入分を超過分に充当できる | 購入分を超過分に充当できる |
Ultraの倍率は公式ブログで明示されています。100ドルのUltraは20ドルのProに対して5倍、200ドルのUltraは20倍のトークン相当のレート制限を持つ、という説明です。日本円の表示額はGoogle One側のプランページで変わるため、契約前にそちらで確認してください。
2026年5月のプラン改定で変わった点
2026年5月19日、Googleは個人向けGoogle AIプランの構成を見直しました。エントリー向けの20ドルProはそのままに、中規模の開発向けとして100ドルのUltraを新設し、最上位のUltraを250ドルから200ドルへ引き下げています。加えて、前述のGemini FlashとGemini Proのレート制限統合が入りました。
この改定は、日本語の解説記事の多くがまだ反映できていない部分です。古い記事では最上位プランの価格が250ドル相当のまま紹介されていることがあるため、料金を判断材料にする場合は公式の告知を当たるほうが安全です。
AIクレジットは超過分の支払い手段に変わった
AIクレジットの位置づけも、同じ改定で変わりました。以前は基本プランの特典に含まれていましたが、現在は基本プランからは外され、代わりにGeminiモデルのクォータが引き上げられています。クレジットは、ベースラインのクォータを使い切ったあとの超過分に充てる仕組みとして残りました。
使うかどうかは設定で選べます。公式ドキュメントのプラン説明によると、Google AI ProとUltraの利用者は、購入済みのAIクレジットを自動で使う設定にも、いっさい使わない設定にもできます。無料プランはこの仕組みの対象外です。無料枠で上限に当たった場合、クレジットを買い足して続きを走らせる、という逃げ道はありません。
04Google AI Plusに加入すれば無料枠は広がる?
Antigravityのクォータという観点では、期待するほど広がりません。公式ドキュメントのモデル対応表は、FreeとGoogle AI Plusを同じ1列にまとめており、使えるモデルの範囲は無料プランと同一です。
レート制限についても、公式のプラン説明で5時間ごとのリセットが明記されているのはGoogle AI ProとUltraだけです。それ以外のプランは「意味のある量のクォータが週次でリセットされる」という区分に入ります。Antigravityを動かす時間を増やしたいのであれば、Plusではなく少なくともProを見るのが筋です。ストレージやGeminiアプリ側の特典が目当てなら話は別ですが、この記事の主題である無料枠の拡張という点では、判断を分けて考えてください。
05無料枠を使い切ったときの対処法
上限に達すると、エージェントのタスクは次のリセットまで止まります。無料プランではクレジットで買い足せないため、打ち手は「残量を把握する」「消費を抑える」「リセット周期に合わせて組み立てる」の3つです。
残量はどこで確認できる?
Antigravity内から確認できます。公式ドキュメントの設定ページには、コマンドとして /usage と /quota が記載されており、モデルごとのクォータ(Model Quotas)を見られます。上限に当たってから慌てるより、重いタスクを投げる前に一度叩いておくほうが安全です。
相対的な言い回ししか公開されていない以上、自分の環境で実測した値がいちばん確かな情報になります。週の初めと終わりで2回見ておくと、自分の使い方でどれくらい持つのかが見えてきます。
モデルを使い分けて消費を抑える
Geminiモデルは共通枠をAPI価格の比率で消費するため、モデル選択がそのまま残量に効いてきます。実務での組み立て方は次のとおりです。
調査・ファイル探索・単純な置換のような「量は多いが難しくない」工程はGemini 3.6 FlashやGemini 3.5 Flashに任せ、設計判断や込み入ったリファクタリングだけをGemini 3.1 Proに切り替える。Claude Opus 4.6のような非Geminiモデルは別枠の固定レート制限で扱われるので、Gemini側の枠を温存したい場面での逃がし先として使えます。ただし別枠にも上限はあります。
/usage で残量を確認する週次リセットを前提にタスクを組む
週次リセットは不便に見えますが、まとめて回復するぶん、計画を立てやすい面もあります。週の前半に大きめの実装をエージェントへ任せ、後半は補完中心の手作業に寄せる。この配分にすると、上限に当たっても作業自体は止まりません。
無料枠だけで開発を回し切りたい場合は、AIに任せる範囲をあらかじめ決めておくことをおすすめします。エージェントに全部を投げるのではなく、雛形の生成と調査に絞り、細部は自分で書く。無料のコーディングAIをどこまで主戦力にするかという論点は、「無料のClaude Code」Kimi Code CLIの解説記事でも整理しています。
06無料枠を使う前に満たす必要がある条件
0円で使えるとはいえ、誰でもすぐ入れるわけではありません。アカウントの種類、年齢、地域、OSの4点に条件があります。
Workspaceアカウントでも使える?
現時点では、個人のGoogleアカウントが対象です。公式FAQは「Google Antigravityは現在、承認された地域の個人用Googleアカウントで利用できます」と述べており、Google Workspaceのアカウントでサインインできない場合は @gmail.com のアカウントで試すよう案内しています。会社のアカウントで入れないという相談の多くは、ここが原因です。
年齢の条件もあります。18歳未満は利用できず、年齢確認はGoogleアカウントの確認ページから行います。地域については、公式FAQに利用できない地域の一覧が掲載されています。編集部が確認した時点のリストに日本は含まれておらず、日本の個人アカウントから利用できます。
対応OSと動作要件
ダウンロードページに要件が明記されています。導入前に自分の環境と照らし合わせてください。
| OS | 要件 |
|---|---|
| macOS | バージョン12(Monterey)以上。Appleのセキュリティ更新が続いているバージョン(通常は最新と直近2世代)。X86は非対応 |
| Windows | Windows 10(64ビット) |
| Linux | glibc 2.28以上、glibcxx 3.4.25以上(Ubuntu 20、Debian 10、Fedora 36、RHEL 8など) |
Intel搭載のMacが対象外である点は見落としやすいところです。手元の端末が古い場合、無料枠うんぬん以前にインストールできません。導入は公式のダウンロードページからアプリを取得し、既存のIDEを置き換える形で進めます。プロジェクトの追加は、フォルダのアイコンから「New Project」を選び、ローカルフォルダかGitリポジトリを指定する流れです。
なお、外部ツールとの連携はSkillsとMCPサーバー経由で行います。MCPそのものの仕組みを押さえておくと、無料枠のエージェントに何をつなげるかの判断が速くなります。詳しくはMCPとは何かを図解した記事を参照してください。
07無料枠でやってはいけないこと:外部ツールからのクォータ利用
無料枠を広げようとして、確実にアカウントを失う方法があります。Antigravityのクォータを、Antigravity以外のツールから使うことです。
Claude Codeのようなサードパーティ製ツールを通じてAntigravityへアクセスする行為は利用規約違反にあたり、アカウントの停止対象になると公式FAQに記載されています。無料枠のクォータを別のCLIから引き出すような使い方は、試す価値のないリスクです。
ネット上には、Antigravityの認証情報を他のエージェントツールへ流用する手順が出回ることがあります。0円で高性能モデルが使える枠だけに需要は理解できますが、規約違反の代償はGoogleアカウントごとの停止です。開発以外の資産も紐づいているアカウントで踏む賭けではありません。
データの取り扱いも確認しておくとよいでしょう。Antigravityは、評価と改善のために操作の記録を収集します。設定パネルのAccountセクションにあるテレメトリの項目から、いつでもオプトアウトできます。業務のコードを扱うなら、初回起動時にここを見ておくことをおすすめします。
08Antigravityの無料枠が向いている人・向いていない人
ここまでの条件を踏まえると、無料枠が実用になるかどうかは、エージェントを動かす頻度と密度で決まります。3つの型に分けて整理します。
判断の軸はシンプルです。「エージェントに任せる時間が1日単位で発生するか」を自問して、答えが是なら有料プラン、否なら無料枠で足ります。Google製のAIをどこまで日常業務に組み込むかという視点では、Gemini Sparkの機能と対象企業を整理した記事も判断材料になります。
09よくある質問
Antigravityの無料枠にクレジットカードの登録は必要ですか?
不要です。公式の料金ページでは「For Individuals」が月額0ドルと表示されており、Googleアカウントでサインインすれば使い始められます。有料のGoogle AI Pro・Ultraへ加入する場合のみ、Google側での決済手続きが発生します。
無料枠のクォータは1日何回まで使えますか?
回数では公開されていません。Googleはレート制限が「エージェントのこなした作業量と相関する」と説明しており、同じ1回の指示でも処理の重さによって減り方が変わります。実際の残量は /usage または /quota コマンドで確認してください。
無料枠でもClaude Opus 4.6は使えますか?
使えます。公式ドキュメントのモデル対応表では、FreeとGoogle AI Plusの列でもClaude Sonnet 4.6・Claude Opus 4.6・GPT-OSS-120bが利用可となっています。逆に、Google Cloud経由のEnterpriseプランではこれらが対象外で、Gemini系のみの提供です。
クォータの上限に達したら、無料プランでも追加購入できますか?
できません。AIクレジットを超過分に充てられるのはGoogle AI ProとUltraの利用者だけです。無料プランで上限に達した場合は、週次のリセットを待つか、有料プランへ切り替えることになります。
Google Workspaceのアカウントでサインインできないのはなぜですか?
Antigravityが現時点で個人用Googleアカウントを対象にしているためです。公式FAQは、Workspaceアカウントで認証できない場合に @gmail.com のアカウントで試すよう案内しています。あわせて、18歳未満は利用できない点と、地域の制限がある点も確認してください。
Antigravityのクォータを他のツールから使ってもよいですか?
認められていません。公式FAQは、Claude Codeなどのサードパーティ製ツールを通じたアクセスを利用規約違反とし、アカウント停止の対象になると明記しています。無料枠を増やす目的での流用は避けてください。
10まとめ:無料枠で試すときの順番
Antigravityの無料枠を使うかどうかは、「エージェントを毎日回すか、たまに回すか」で決まります。モデルの質で妥協を強いられる設計ではないため、たまに回す使い方なら0円のまま十分に実用になります。
最初の一歩としては、まずダウンロードページでOS要件を確認し、個人のGoogleアカウントでサインインします。次に小さなプロジェクトを1つ追加し、Gemini 3.5 Flashで調査系の指示を数回投げてから /usage で減り方を見る。この2ステップで、自分の使い方だと週にどれくらい持つのかが掴めます。そこで足りないと判断してからProを検討しても遅くありません。無料枠で得られる情報のほうが、他人のレビューより自分の判断に直結します。
11出典
- Google Antigravity — Pricing(公式料金ページ)
- Google Antigravity Docs — Plans(公式ドキュメント)
- Google Antigravity Docs — Models(モデル対応表)
- Google Antigravity Docs — FAQ(アカウント・地域・規約)
- Google Antigravity Docs — Settings(/usage・/quota・テレメトリ)
- Google Antigravity Docs — Overview(製品概要・主要機能)
- Google Antigravity — Download(対応OS・動作要件)
- Changes to Antigravity Plans — Google Antigravity Blog(2026年5月19日)
- New Antigravity rate limits for Pro and Ultra subscribers — Google Blog(2025年12月5日)