Antigravityの無料枠は月額0円のまま、Gemini 3.1 ProからClaude Opus 4.6まで有料プランと同じモデルを選べます。有料との差はモデルではなく、クォータが戻る速さです。無料プランの回復は週1回だけで、残量はIDEのモデルセレクターとCLIの /usage から数字で確認できます。公式の記載で裏の取れた条件だけを使い、無料枠の上限・リセット・確認手順を整理します。
この記事の要点
  • 無料の「For Individuals」は月額0ドル。Tab補完とCommandリクエストが無制限で、Gemini 3.8 Flash・Gemini 3.1 Pro・Claude Opus 4.6・GPT-OSS-120bまで有料と同じ顔ぶれが選べる
  • クォータの残量はモデルセレクターの「View Usage」と、CLIの /usage(別名 /quota)で確認する。無料プランで見るべきは「Weekly Limit Remaining」の行
  • 無料プランのリセットは週1回だけ。5時間ごとの回復とAIクレジットによる超過利用は、Google AI ProとUltraに限られる

01Antigravityの無料枠でどこまで使える?

エージェントに開発を任せる用途で、機能面の制限はほぼありません。Googleの公式料金ページで「For Individuals」と表記されているプランが無料枠にあたり、月額は0ドルです。カタカナで「アンチグラビティの無料枠」と呼ばれることもありますが、指しているものは同じプランです。クレジットカードを登録しなくても、Googleアカウントでサインインすれば使い始められます。

削られているのは、使える道具ではなく動かせる分量です。公式のプラン説明は、全プラン共通のベースラインとして「Scheduled TasksやCLIを含むすべての製品機能へのアクセス」を挙げています。スケジュール実行もコマンドラインも、0円のまま触れる設計です。

無料プラン「For Individuals」に書かれている4行

公式料金ページが無料プランの内訳として並べているのは、次の4行だけです。エージェントモデルへのアクセス、Tab補完が無制限、Commandリクエストが無制限、そして「Basic weekly rate limits(基本的な週次レート制限)」となります。無料枠の条件は、この4行と公式ドキュメントのプラン説明を突き合わせると輪郭がはっきりします。

項目 無料プランでの扱い 公式の記載
月額 0ドル 料金ページ「$0/month」
エージェントモデル Gemini 3.8 / 3.7 / 3.6 Flash、Gemini 3.1 Pro、Claude Sonnet 4.6、Claude Opus 4.6、GPT-OSS-120b 料金ページ・モデル対応表
Tab補完 回数の上限なし 「Unlimited Tab completions」
Commandリクエスト 回数の上限なし 「Unlimited Command requests」
エージェント実行の上限 週次のレート制限 「Basic weekly rate limits」
クォータの量 「意味のある量」とだけ表記。回数は非公開 プラン説明「Meaningful quota」
リセットのタイミング 週1回 プラン説明「refreshed weekly」
5時間ごとの回復 付かない(Google AI Pro・Ultraのみ) プラン説明
AIクレジットでの超過利用 できない(Google AI Pro・Ultraのみ) プラン説明「Overages」
自前APIキーでの上限拡張 できない プラン説明「Other」
製品機能(Scheduled Tasks・CLIなど) 全プラン共通で利用できる プラン説明「Baseline Quota」

表の右列に公式の原文を残したのは、日本語の解説記事によって書かれている条件が食い違うためです。判断に使う数字は、必ずGoogle側の表記まで戻って確かめることをおすすめします。

無料でも選べるモデルは有料と同じ顔ぶれ

誤解が多いのはモデルの制限です。公式ドキュメントのモデル対応表は、FreeとGoogle AI Plusを1つの列にまとめたうえで、上位モデルにも丸を付けています。

モデル Free / Google AI Plus Google AI Pro Google AI Ultra Enterprise
Gemini 3.8 Flash ○ ○ ○ ○
Gemini 3.7 Flash ○ ○ ○ ○
Gemini 3.6 Flash ○ ○ ○ ○
Gemini 3.1 Pro ○ ○ ○ ○
Claude Sonnet 4.6(thinking) ○ ○ ○ ×
Claude Opus 4.6(thinking) ○ ○ ○ ×
GPT-OSS-120b ○ ○ ○ ×

Anthropicの最上位モデルであるClaude Opus 4.6が0円の選択肢に入っている一方、制限を受けているのはGoogle Cloud経由のEnterpriseのほうです。法人契約ではGemini系しか選べません。最新のGemini 3.8 Flashも、公式ブログが2026年9月1日に提供開始を告知した日から無料枠で選べます。モデルはプロンプト入力欄の下のセレクターで切り替え、会話単位で保持されます。実行の途中で切り替えても、走っているターンは変更前のモデルで完了する仕様です。

導入直後の画面がすべて英語で戸惑う場合は、Antigravityの日本語化の手順を先に済ませておくと、モデル名や設定項目を探す時間を節約できます。

上限がかかる操作と、かからない操作

無料枠の体感を決めるのは、どの操作がクォータを削るのかという線引きです。Tab補完とCommandリクエストは「Unlimited」と明記されているため、コードを書きながら補完を受け続けるだけなら0円で走り切れます。減るのは、ファイルを横断して読み、コマンドを実行し、ブラウザを操作するようなエージェントの実行です。

FIG. 01無料枠でクォータを削る操作・削らない操作
∞
TAB COMPLETION
エディタ上のTab補完。公式料金ページに「Unlimited Tab completions」と明記され、回数の上限はない。
∞
COMMAND REQUEST
選択範囲などに対するCommandリクエスト。同じく「Unlimited Command requests」で無制限。
WEEK
AGENT RUN
エージェントに一連の作業を任せる実行。ここだけが週次のレート制限を削り、上限に達すると次のリセットまで動かない。
区分は公式料金ページ(antigravity.google/pricing)とプラン説明ページの記載に基づく。

この線引きが分かっていれば、上限に近づいた週でも手は止まりません。エージェントを寝かせ、補完を受けながら自分で書く時間に切り替えれば、作業そのものは継続できます。

02クォータの残量はどこで確認する?

確認の入口は3つあります。IDEのモデルセレクターにある「View Usage」、CLIの /usage、そして設定パネルです。公式ドキュメントのプラン説明にも「モデルごとのベースラインクォータの使用状況は設定ページで確認できる」と書かれており、残量は推測ではなく数字で見られます。

FIG. 02クォータ残量を確認する3つの入口
IDE
View Usage
プロンプト入力欄の下のモデルセレクターを開き、一覧の下部にある「View Usage」から残量パネルを表示する
→
CLI
/usage
プロンプトに /usage(別名 /quota)と入力。バックエンドに問い合わせ直したうえでModel Quotasパネルが開く
→
SETTINGS
Model Usage
Cmd+,で設定パネルを開き、Global Settingsの「Model Usage」で既定の推論モデルを見直す
重いタスクを投げる前に見る。上限に当たってから探すと、その週は打ち手がなくなる

①IDEのモデルセレクターから「View Usage」を開く

いちばん短い経路です。会話のプロンプト入力欄の下にあるモデル選択のドロップダウンを開くと、モデル一覧の下に「View Usage」の項目があります。公式ドキュメントのモデル解説ページには、このパネルの表示例がそのまま載っています。

パネルは2つのブロックに分かれます。ひとつが「Gemini Models」、もうひとつが「Claude and GPT models」です。それぞれに「Weekly Limit Remaining」と「Five Hour Limit Remaining」が並び、残量がパーセンテージで表示されます。

②CLIなら /usage と打つだけで済む

Antigravity CLIを使っている場合は、プロンプトにスラッシュコマンドを打つのが速い方法です。公式ドキュメントは /usage と、その別名の /quota を同じコマンドとして案内しています。

/usage

実行すると、CLIはディスク上の設定とバックエンドの両方からクォータの状態を取り直し、対話型のパネルを開きます。表示されるのは、対応モデルごとの上限と、残っているリクエストやトークンの内訳です。パネル内の操作は次のキーで行います。

↑ / ↓(または J / K)  1行ずつスクロール
PgUp / PgDn            1ページずつスクロール
G / Shift + G          先頭・末尾へジャンプ
Esc(または Q)        パネルを閉じてプロンプトへ戻る

CLIの設定そのものを見直したい場合は /config(別名 /settings)で設定エディタが開きます。設定の実体は ~/.gemini/antigravity-cli/settings.json に保存され、既定値と異なる項目だけが書き込まれる方式です。

③設定パネルで既定モデルを確認する

設定パネルは Cmd + , か、左サイドバー下部の「Settings」から開きます。プロジェクトを開いた状態でクリックするとプロジェクト側の設定が開くため、全体の設定を見たいときはプロジェクトを閉じた状態で開くのが確実です。Global Settingsの「Model Usage」で既定の推論モデルを選べます。無料枠を長く使う設計にするなら、ここをFlash系にしておく効果が大きくなります。

無料プランで見るべきは週次の行

無料プランで見るべき行は「Weekly Limit Remaining」です。公式のプラン説明では、5時間ごとに回復するクォータが与えられるのはGoogle AI ProとUltraだけと明記されています。無料プランは「意味のある量のクォータが週次で回復する」区分に入るため、判断材料になるのは週次の残量のほうです。

枠が2系統に分かれている理由は、2026年5月19日の公式ブログで説明されています。Gemini系のFlashとProは1つの共通枠から引かれ、Gemini以外のモデルは容量の制約が厳しいため別枠の固定レート制限として扱われます。つまり、Gemini側を使い切ってもClaudeやGPT-OSS側の枠は残っている、という状況が起こります。

03無料枠の上限とリセットはどう決まっている?

上限は「週あたりの総量」、リセットは「週1回」で決まっています。Googleは2025年12月5日の発表で、無料プランについて「早い段階でレート制限に当たるのを減らすため、より大きな週次ベースのレート制限へ移行した」と説明しました。同じ発表で、Google AI ProとUltraの加入者には優先アクセスが与えられ、クォータは5時間ごとに戻ると述べられています。

プラン クォータの回復 週次の上限 クレジットでの超過
無料(For Individuals) 週1回 基本の週次制限 対象外
Google AI Plus 週1回 基本の週次制限 対象外
Google AI Pro 週次上限に達するまで5時間ごと 無料より高い 購入分を充当できる
Google AI Ultra 5時間ごと(最も潤沢) 最上位 購入分を充当できる

公式ブログは、プラン間の倍率も数字で示しています。月100ドルのUltraは月20ドルのProに対して5倍、月200ドルのUltraは20倍相当のトークンのレート制限を持つ、という説明です。同じ2026年5月19日の改定で、最上位プランは250ドルから200ドルへ引き下げられました。金額の判断材料が必要なら、Antigravityの料金プランを比較した記事にプラン別の内訳をまとめています。

無料プランに5時間ごとの回復は付かない

無料と有料を分ける最大の差はここです。週の前半に重いタスクを連投して上限に当たると、無料プランでは次の週次リセットまで待つことになります。有料プランなら5時間後に手が戻ってきます。

裏を返せば、稼働の山が週に数回しかない使い方なら、週次リセットでも十分に成立します。無料枠が実用になるかどうかは、エージェントを走らせる密度の問題であって、機能の不足ではありません。

公開されている条件と、公開されていない数値

数値の話は正直に書きます。Googleは、無料枠のクォータを「1週間に何リクエスト」「1日に何回」という具体的な数値では公開していません。料金ページの表記は「Basic weekly rate limits」までで、プラン説明ページも「最も潤沢」「より潤沢」「意味のある量」という相対的な言い方にとどめています。

加えて、プラン説明には「本サービスの利用上限は変更される場合がある」「システム容量とサービスの安定性を保つために調整が必要になることがある」とも書かれています。回数を断言する解説を見かけたときは、公式のどのページに載っているかを確かめてください。編集部が公式サイト・公式ドキュメント・公式ブログを確認した範囲では、無料枠の回数を示した一次情報は見つかりませんでした。

消費量はリクエスト回数ではなく作業量で決まる

そもそも、回数で言い切れる設計になっていません。公式のプラン説明は「レート制限はエージェントがこなした作業量と相関しており、プロンプトごとに異なる。タスクが単純でエージェントが速く終えられるなら、より多くのプロンプトを送れる」と述べています。

リポジトリ全体を読ませてリファクタリングを任せる1回と、1ファイルの関数名を直させる1回では、減り方がまったく違うわけです。無料枠を長持ちさせるなら、対象ファイルを明示してゴールを1つに絞る指示の出し方が、そのまま残量の節約になります。

FIG. 03クォータが減る仕組み:共通枠と別枠
1
GEMINI POOL
Gemini 3.8 / 3.7 / 3.6 FlashとGemini 3.1 Proは共通の枠から引かれる。差し引きはAPI価格の比率に応じて計算される。
2
NON-GEMINI POOL
Claude Sonnet 4.6・Claude Opus 4.6・GPT-OSS-120bは、容量の制約から別枠の固定レート制限で扱われる。
W
WORK DONE
どちらの枠も、減り方はエージェントがこなした作業量に連動する。同じ1プロンプトでも消費は一定にならない。
枠の分け方と価格比の差し引きは、2026年5月19日の公式ブログ「Changes to Antigravity Plans」の記載に基づく。

GeminiモデルはAPI価格の比率で1つの枠から引かれる

2026年5月19日の改定で、それまでモデルごとに分かれていたGeminiのレート制限が1本化されました。公式ブログの例では、FlashがProよりAPI価格で8倍安い場合、Proで使えるトークン量をX、Flashなら8Xまで使える、あるいはその中間の任意の組み合わせが取れると説明されています。

実際の価格比は、Gemini APIの公式料金表で確認できます。Gemini 3.1 Proは20万トークン以下のプロンプトで入力100万トークンあたり2.00ドル、出力12.00ドルです。Gemini 3.8 / 3.7 / 3.6 Flashは2026年12月31日まで入力0.75ドル、出力3.75ドルとなっています。編集部が両者を割ると、入力で約2.7倍、出力で約3.2倍のトークンを同じ枠から引き出せる計算です。入力と出力とキャッシュ読み出しの比率で結果は動くため、目安として扱ってください。

Gemini以外のモデルは別枠で固定される

Claude Opus 4.6のような非Geminiモデルは、共通枠の外にあります。公式ブログは「非Geminiモデルは容量の制約が厳しいため、引き続き別枠の固定レート制限で扱う」と明記しています。無料枠でOpusを常用する運用は現実的ではありませんが、Gemini側を使い切った週に難しい設計判断だけを回す、という使い分けは成立します。

04無料枠を使い切ったらどうなる?

エージェントの実行が次のリセットまで止まります。無料プランにはクレジットで買い足す逃げ道がないため、打てる手は「残りの枠に逃がす」「補完中心の作業に切り替える」「週次リセットを待つ」の3つに絞られます。

FIG. 04上限に近づいたときの判断フロー
/usage か「View Usage」で残量を見る
Gemini枠が細ってきた
既定モデルをFlash系へ寄せ、指示を1ファイル単位に割る
Gemini枠を使い切った
別枠のClaude/GPT-OSSへ退避するか、週次リセットを待つ
Tab補完とCommandリクエストは無制限。エージェントを止めても手を動かす作業は続けられる
枠の区分は公式ブログ、無制限の範囲は公式料金ページの記載に基づく。

止まるものと、止まらないもの

止まるのは、エージェントに任せていた一連の実行です。ファイルの横断的な読み書き、ターミナルの操作、ブラウザ操作といった重い処理が対象になります。一方でTab補完とCommandリクエストは無制限のまま残るため、エディタとしての使い勝手はほぼ落ちません。上限に当たった週は、雛形の生成をあきらめて自分で書く時間に振り替えるのが現実的な進め方です。

無料プランはAIクレジットで買い足せない

公式ドキュメントの「Overages」は、購入したAIクレジットを超過分に充てられる対象をGoogle AI ProとUltraの利用者に限定しています。クレジットを自動で使うかどうかは「AI Credit Overages」という設定で切り替えられ、「Never(使わずにベースラインの回復を待つ)」と「Always(枠が尽きたら自動で使う)」から選ぶ仕組みです。無料プランはこの仕組みの外側にあります。

2026年5月19日の改定で、AIクレジットは基本プランの特典から外れ、超過分の支払い手段だけを担う位置づけに変わりました。同時にGeminiモデル側のベースラインが引き上げられています。古い解説記事には、クレジットが基本プランに含まれる前提で書かれたものが残っているため、条件を読むときは改定日より後の情報かどうかを確かめてください。

やってはいけない回避策

無料枠を広げようとして、アカウントごと失う方法があります。Antigravityの認証情報を、Antigravity以外のツールから使うことです。

公式FAQの明記事項
Claude Code、OpenClaw、OpenCodeといったサードパーティ製ツールでAntigravityへアクセスする行為は利用規約違反にあたり、アカウントの一時停止または解約の理由になり得るとFAQに記載されています。他のコーディングエージェントでGeminiを使いたい場合は、VertexまたはAI StudioのAPIキーを使う方法が公式に案内されています。

自前のAPIキーでAntigravity側の上限を広げる道もありません。公式ドキュメントは「追加のレート制限のための独自キー・独自エンドポイントの持ち込みには現時点で対応していない」と明記しています。上限の緩和を目的とした裏技を探すより、枠の使い方を組み替えるほうが確実です。制限に当たったあとの具体的な打ち手は、Antigravityの制限と回避策をまとめた記事で扱っています。

05無料枠を超えないための運用5つ

週1回しか戻らない枠を前提にすると、運用の勘所は「軽いモデルに寄せる」と「重い実行の回数を減らす」の2点に集約されます。編集部が公式の仕様から逆算した順に並べます。

① 既定モデルをFlash系に寄せる

Geminiの共通枠はAPI価格の比率で差し引かれるため、モデル選択がそのまま残量に反映されます。設定パネルのGlobal Settingsにある「Model Usage」で既定をGemini 3.8 Flashにしておくと、同じ枠から引き出せる作業量が増えます。設計や難所の切り分けが必要になった場面だけGemini 3.1 Proへ上げる、という運用が無理のない配分です。

② 指示は1ファイル・1ゴールに割る

消費が作業量に連動する以上、指示の粒度が費用対効果を決めます。「このリポジトリをリファクタリングして」と投げると、エージェントは探索から始めて広い範囲を読み込みます。対象ファイルのパスとゴールを明示して渡せば、同じ結果に届くまでの作業量が下がります。

③ 重い実装は週の前半に寄せない

週次リセットは、回復のタイミングが読める点では計画を立てやすい周期です。月曜に大きな実装を連投して枠を使い切ると、金曜まで待つことになります。重いタスクを分散させ、1日あたりの上限を自分で決めておくほうが、週を通した生産量は安定します。

④ 手で書ける部分はTab補完とCommandに逃がす

無制限の機能を使い倒すのが、いちばん安全な節約です。テストの雛形やボイラープレートはTab補完で埋め、局所的な書き換えはCommandリクエストで片づけます。エージェントに任せるのは、複数ファイルにまたがる変更や調査に限定します。この線引きだけで、週の残量の減り方が目に見えて変わります。

⑤ 2027年1月の価格改定を前提に見直す

Flash系の割安さには期限があります。Gemini APIの公式料金表は、Gemini 3.8 / 3.7 / 3.6 Flashの入力0.75ドル・出力3.75ドルを2026年12月31日までとし、2027年1月1日からは入力1.50ドル・出力7.50ドルへ引き上げると記載しています。共通枠が価格比で引かれる設計である以上、Flashへ寄せる利点は改定後に縮む見込みです。年明けに一度、残量の減り方を測り直すことをおすすめします。

Antigravityそのものの操作を先に押さえておきたい場合は、Google Antigravityの使い方をまとめた記事から入ると、どの操作がエージェント実行にあたるのかを掴みやすくなります。

06Google AI Plusに入れば無料枠は広がる?

Antigravityのクォータという観点では広がりません。公式ドキュメントのモデル対応表は、FreeとGoogle AI Plusを同じ1列にまとめています。使えるモデルの範囲が無料プランと同一だという意味です。

レート制限についても同じ結論になります。公式のプラン説明で5時間ごとのリセットが明示されているのはGoogle AI ProとUltraだけで、それ以外は「意味のある量のクォータが週次で回復する」区分に入ります。Google One側のプラン紹介ページでも、Antigravityのレート制限拡大が特典として書かれているのはProとUltraの欄です。

Antigravityを動かす時間を増やしたいなら、見るべきはPlusではなくProから上になります。ストレージやGeminiアプリ側の機能が目的なら判断は別ですが、無料枠の拡張という目的とは切り分けて考えてください。

07無料枠を使う前に確認する条件

0円で使えるとはいえ、アカウント・年齢・地域・OSの4点に条件があります。サインインできない相談の大半は、この4点のどれかに当たっています。

個人のGoogleアカウントが前提になる

公式FAQは「Google Antigravityは現在、承認された地域の個人用Googleアカウントで利用できる」と述べ、Google Workspaceのアカウントで問題が起きる場合は @gmail.com のアドレスで試すよう案内しています。会社のアカウントで入れない場合、原因の多くはアカウントの種類にあります。年齢の条件もあり、18歳未満は利用できません。要件を満たしているのに未確認と表示される場合は、Googleアカウント側で年齢確認を済ませる必要があります。

提供地域は公式FAQに国と地域の一覧として掲載されており、日本は含まれています。表示される国が実際の居住国と違う場合は、Googleの利用規約ページで確認したうえで変更を申請する流れです。

対応OSとバージョン

公式のGetting Startedページに記載されている要件は次のとおりです。macOSはAppleのセキュリティ更新が続くバージョン、最低でもmacOS 12 Montereyが必要で、要件欄には「X86は非対応」と書かれています。ダウンロードページにはApple Silicon版とIntel版が並んでいるため、記載としては食い違っており、Intel Macでの利用を前提にする場合は事前に動作を確かめるのが安全です。WindowsはWindows 10の64ビット版、Linuxはglibc 2.28以上・glibcxx 3.4.25以上が条件になります。

インストールは終わったのにアプリが立ち上がらない場合は、Antigravityが起動しないときの対処に原因別の切り分けをまとめています。

08無料枠で足りる人・有料に上げるべき人

判断の軸は、エージェントに任せる時間が1日単位で発生するかどうかです。3つの型に分けて整理します。

Fits
TYPE補完中心の開発者Tab補完とCommandリクエストが無制限のため、自分で書きながら補助を受ける使い方は0円で完結する
TYPE週に数回の個人開発稼働の山が週に数回なら、週次リセットの周期と噛み合う
Depends
TYPE学習・検証が目的Claude Opus 4.6まで0円で触れる価値は大きい。ただし重いタスクを連投すると週の途中で止まる
TYPE小規模チーム個人アカウント前提のため、Workspace運用の組織では導入の形から検討が要る
Not
TYPEエージェントを毎日常用5時間ごとの回復が付かず、業務の主戦力に据えると週の前半で枯れる
TYPEクレジットで凌ぎたい無料プランは超過分をAIクレジットで買い足せない

他のエディタから移る前提で比べたい場合は、AntigravityとCursorの料金・使い勝手の比較が判断材料になります。無料枠のまま試して足りないと分かってから有料に上げても、失うものはありません。

09よくある質問

Antigravityの無料枠にクレジットカードの登録は必要ですか?

不要です。公式の料金ページでは「For Individuals」が月額0ドルと表示されており、Googleアカウントでサインインすればそのまま使い始められます。有料のGoogle AI ProやUltraへ加入する場合にのみ、Google One側で支払い情報の登録が発生します。

無料枠のクォータは1日何回まで使えますか?

回数では公開されていません。公式の記載は「Basic weekly rate limits」「Meaningful quota, refreshed weekly」という表記にとどまります。消費量がエージェントの作業量に連動する設計のため、回数で表せる性質のものでもありません。自分の環境での残量は /usage かモデルセレクターの「View Usage」で確認してください。

クォータの確認画面はどこから開きますか?

IDEではプロンプト入力欄の下のモデルセレクターを開き、一覧の下部にある「View Usage」を選びます。CLIでは /usage(別名 /quota)を入力すると、モデルごとの残量パネルが開きます。無料プランで判断に使うのは、パネル内の「Weekly Limit Remaining」の行です。

無料枠でもClaude Opus 4.6は使えますか?

使えます。公式ドキュメントのモデル対応表では、Claude Sonnet 4.6・Claude Opus 4.6・GPT-OSS-120bのいずれもFree列に丸が付いています。これらはGeminiとは別枠の固定レート制限で扱われるため、Gemini側の枠を使い切っても選べる場合があります。逆に、Google Cloud経由のEnterpriseプランでは選べません。

無料プランでも上限を超えて追加購入できますか?

できません。公式ドキュメントのOveragesは、購入済みAIクレジットを超過分に充てられる対象をGoogle AI ProとUltraに限定しています。無料プランで上限に達した場合は、週次のリセットを待つか、上位プランへ切り替えるかの二択です。

Antigravityのクォータを他のツールから使ってもよいですか?

規約違反です。公式FAQは、Claude CodeやOpenClaw、OpenCodeなどのサードパーティ製ツールでAntigravityへアクセスする行為を利用規約違反と位置づけ、アカウントの停止または解約の理由になり得ると述べています。他のエージェントでGeminiを使いたい場合は、VertexまたはAI StudioのAPIキーを利用する方法が案内されています。

10まとめ:無料枠を試す順番

Antigravityを無料で使い続けられるかどうかは、エージェントに任せる作業の量で決まります。モデルの制限ではありません。判断を急ぐ前に、次の順番で自分の使い方を測ってみてください。

まず設定パネルで既定モデルをGemini 3.8 Flashにし、週の初めに「View Usage」で残量を見ます。3日ほど普段どおり使ってから、もう一度同じ画面を開きます。減り方が半分以下なら無料枠で足り、初日で大きく削れているなら、Google AI Pro以上を検討する段階です。

週次リセットという設計は不便に見えますが、回復のタイミングが読める分だけ計画は立てやすくなります。上限に当たった週も、Tab補完とCommandリクエストは無制限のまま残ります。エージェントを止めても開発そのものは止まりません。料金の比較はAntigravityの料金プランの記事、制限に当たったあとの動き方は制限と回避策の記事にまとめています。

11出典